ワイルドだった鍋足山
ここ一ヶ月山からご無沙汰だったので、禁断症状がでてきた。
金曜日の夜空は冬のように星が見えていた。 急遽天文愛好家の友人宅に
押し掛け話題の百武彗星を見たのだ。 そして明日の晴を確信し、山への
気持ちが固まった。
さて、どこに出かけるか? 夜の筑波・高天原での星空・夜景鑑賞か、
昨年からこのボードで報告の多い鍋足山か?
結局、未知の鍋足山に決定。 初物はいいのだ!
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【目 的】鍋足山がどんなものか知る
蕗の薹をとる
砂子温泉にはいる
【日 程】96年4月13日(土)
【天 候】晴、時々曇り、北風強し
【コース】鹿島600(車)→里見村役場750/820→鍋足山915→二峰925/935
→三峰940→三等三角点1020/1100→県道28号1130→猪鼻峠
→小中車庫1230→里見村役場1320/1350→砂子温泉1400/1510
(車)→鹿島1720
【メンバ】単独
【山 域】久慈山地
【参考書】山渓1996/3月号、#06088ーシモンさんの報告
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朝一、最新の報告である、シモンさんの#06088をプリントアップし、出発。
里見村役場の駐車場に車を置く。
さほど、急な登りもなく、鍋足山頂につく。
今日は人の気配がなく自分だけの山、ちと寂しい。
北風が強く、休む気がしない。
眺めはいい、登ったことがある奥久慈男体山、生瀬富士はわかったが
その他不明。 先日の生瀬富士から見えた日光連山、那須連峰は見えず。
二峰のTOPで、一服。 どうこれからいくか、道がはっきりしないため
付近を偵察→明瞭な道無し、山渓をみるがよくわからず、しようがない
ので、シモンさんと同じく二峰の頂上から急斜面を三峰との鞍部に降りた。
三峰の頂上からは断崖ですんなり下りられそうにない、あきらめ巻き道を探す。
ワイヤーロープが2本張られた岩場を見つけた。 足場を踏み外すと下に
墜落して怪我間違いなし・・・・緊張して下りる、全くスリル満点だ。
次に尾根伝いにいくと、また下りられないような岩壁で遮られてしまった。
しようがないので、若干戻り、右側に下降し岩壁のトラバースとなった。
ここも滑ったら怪我だな雰囲気だ、慎重になんとか通過。
全く手強い山・・・・もうスリルはごちそうさまだ。
後はやぶの尾根をたどり、三等三角点につく。夏だったらこの道?を通過するのはやぶがひどく大変だろう。 ここでコーヒータイム、カロリーメイトで
エネルギー補充。 双眼鏡で鍋足山頂をみる、人は居ないみたい。
尾根どうり歩いていったら、本当のやぶこぎ状況にいたってしまった。
シモンさんの報告にあった木に赤いテープがまいてあるポイントを気づかず
通過したか、別ルートをとったらしい。 戻るのも面倒なので、尾根をやぶこぎ
ながら下降した。 下に林道がみえたが、すんなり下降できない崖にたってし
まったので、尾根の右斜面を下降しなんとか林道にたった。
猪鼻峠のちょい先までは車道をいき、道路わきに出ていた蕗の薹を5個程度とる。 タラの芽を一本見つけたが、ほんの蕾でとるにはまだ早い。
植林の作業道に一部入り、次に出会った沢を下りた。
小中車庫からのバスは一時間以上待たねばならなかったので、歩くことにした。
国道を歩くのも馬鹿馬鹿しいので、左の脇道をいったらあぜ道になり、川で行き
どまりになった。 対岸に道が見えていたので浅瀬を探し渡渉、ズボンと靴は
水浸しだ。 山沿いの対岸の道もまた川にぶち当たりそこで切れていた。
川におり、また渡渉し、国道に戻ったら、そこが役場への分岐だった。
単独なので好き勝手に歩けて、今日一日冒険ごっこをしてしまった。
近くの産地直売所に寄って椎茸を買って、里美村のそばとうどんを賞味した。
期待に反し、どちらもこしがなく、自分の好みではなかった。
そばは山形か、うちのかみさんのものが一番だと思う(ゴマゴマ)。
さて最後の目的は温泉だ。 温泉センター風の混んでるだろう、ぬくもりの湯
じゃなく、夫婦で合計159才の夫婦のみで経営する山小屋風温泉・砂子温泉だ。
500円で風呂を独り占め!快適・・・寝湯スタイルでくつろぐ。
入浴後、コーヒーをご馳走になり約80才のご主人から温泉開業の苦労話等を
聴き、かつ歓談し、楽しいひとときだった。 ここは二重丸です。
奥久慈は鷹取岩、生瀬富士と結構手強い山がありますが、鍋足山は今までで
一番の本当にワイルドで手強い山でした。