- 稲倉岳は夏道がないので雪のある時しか登れない山である。
標高は1550mもあるのに、名山・鳥海山が隣にあるのものだから目立たない。
- しかし、鳥海山頂から見た姿は、優美で美しい山容なのだ。
- 那須山塊でいえば大倉尾根のようなもの。
昨年GWに御浜から蟻の戸渡り経由での登頂を目指したが
雪が少なくて戸渡りが出来ずに終わったのである。
今年はと、秋田の面々での登頂を3月師匠に企画してもらったが、
3月の日曜日は天候が悪く中止が続き、
結局、登山用品のビーチロフト沼田旦那の募集山行に合流する次第となった。
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- 天候は曇り。暖かい春の朝。予報では大きな崩れ無し。
総勢26名、初めての登山口への団体バス移動体験だった。
よく太平山付近で顔見知りの方々がチラホラ。
七曲がりまでは残雪で入れず。
- 歩行20分手前の林道が終点となった。付近の杉林にはフキノトウが一杯。
沼田隊長からルート旗係りを拝命し、ザックにルート旗、
ピッケル、アイゼン、テレマークスキーを付け、出発。
10分後、スキーを装着し、七曲がりのジグザグ道を登る。
585mピークの鞍部で休憩。この辺はマンサクが満開。
行く手の長大な尾根と稲倉岳、鉾立が見えた。
初めて見る光景。しかし、行く手は長い。
標高800m以上では一面の雪原。斜度は緩やかで
気持ちよいシール登行。約75m間隔で旗を刺す。
暖かく、氷結なしの粗目雪。アイゼン・ピッケルは不要だ。
風もほとんど無い絶好の日和。山頂手前で鳥海の雄姿が
顔を出した。しかし、山頂についたら鳥海山頂はガスで見えなく
なっていた。約5時間半のスキー登行をやり遂げた充実感に浸る。
ビールを少々後。そして大滑降。気持ちよいなだらかな大斜面。
テレマークターンはやらず、下手なアルペンターン。
足が疲れてイヤになる。急傾斜のブナの林間滑降は
危ないのでスキーを担ぎ、また緩やかな疎林となって
気持ちよい滑降。最後の七曲がりは当然ながら担いで下りた。
下りはあっという間・・下手な俺でも楽しめた満足の斜面であった。
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