茨城・奥竜神川下流部遡行
先日1/27の偵察で確認しておいた亀が淵上の河原から中武生エスケープ地点まで
、奥龍神川の核心部を遡行してみました。
なんとか無事に今年の冬のメインイベントを達成できホッとしてます。

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期日   2000年2月5日(土)
天候   晴れ
メンバー 国氏と二人
行程   自宅500〜宝源洞750→奥竜神入口河原815/825→
     →中武生エスケープ地点1230/1350→中武生西方ピーク1435
     →武生林道車デポ1455〜滝見の湯〜三鈷室山麓1710(車中泊)
参考   シモンさん報告 FYAMATRK MES4 #3970
     ぼとくさん報告 FYAMATRK MES4 #4820     
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決断
このコースは茨城の山歩きの中で最も難度が高いといろんな人に聞かされており、
また、シモン&ぼとく両氏の報告でもかなりの苦労の跡がうかがえたので、
自分の技量で果たせる対象なのかとても不安で、実行を先延ばしてきましたが、
もう潮時だ〜と今年の冬の大目標としました。
結局、悩んでもしようがない、行ってみなければわからない。

準備
自分の技量に不安が大きかったので、無事生還するためのいろんな準備を
画策した。 チト大袈裟ですが半分本気。
まず岩登りの基本を教わるため、水戸のナムチェバザールでフリークライミングを
1/22半日受講しました。ここで確保とザイルの結び方など習得。
1/27当日の時間ロスを省くため、入り口とエスケープのルートの事前確認。
万が一怪我した場合の連絡のため、タフな同行者確保。
高巻きの下降点で進退窮まった時に備え、ロープ20mと捨て縄類の準備。

出発
今年一番の冷え込みで車に霜がついていた。今季はじめて霜をかきおとした。
きれいな星空。林道歩きを省略するため車2台で奥久慈に向かった。

山岳パノラマ朝食
宝源洞展望台でぼとく山&明山等の山岳パノラマを見ながらコンビニ朝食。
今日は快晴。風がないので比較的暖かい。

入り口河原へ
中武生の林道戻り地点に我が車をデポ、そして国車を宝源洞にデポした。
ここから亀が淵へのハイキング道を下降し、道標裏から先日確認した道を
たどり入り口河原に降り立った。
ザックが濡れているので覗いたらペットボトルの蓋栓が壊れていて
水が漏っていた。スーパー袋を挟み込み応急処置。

遡行開始
いよいよ825遡行開始。 水流の弱い部分には結構厚い氷が張っている。
ゴロゴロの大石を登ったり跳ねたりして進む。いつ高巻きが必要な悪場
が出てくるか戦々恐々である。初物は新鮮な気持ちにさせる。
ペットボトルの空き瓶を国氏が発見。凍り付いている栓を外し、自分の
ペットボトルに装着、これで水漏れ対策は完璧となった。

855
左から二つの沢が合流する地点。見事な広葉樹の大木が2本ある。
10cm程度の小魚が泳いでいる。 ここで川は右に曲がるようになった。
大きく開けた河原で気持ちのいい場所である。ぼとくさんが泊まった
テント場所かなと想ったりした。

910
岩のへつりで左足をスリップ。靴中に冷たい水が侵入。渡りきってから
水だしと靴下交換。 へつりが必要な個所で足場がないところには
鉄柱と鎖があり、予想外に人の手が入っていた(モルタルの足場もあった)。
以前コースとして整備していたのだろうか?
途中へつりが困難な場所では厚くはった氷に体重を預け渡った。
別なところでもその手を使おうと氷にのったら、ミシミシと音がして
割れはじめたのであわてて中止。

925
日が射し込んでいる場所で休む。 跳んだり、岩を登ったりで、いつもより
大きく足を上下しているせいか、太股の筋肉が張ってきた。
しかし、あっという間に時間が過ぎてしまう。

1010
両側から崖が迫り、へつりではどうしょうもなくなって、高巻きと判断。
右岸の斜面へ一回目の高巻き。

1020
またも右岸斜面へ高巻き。踏み跡がある。下降点には親切にロープが
設置されていた。

1030
先ほどから高巻き箇所ばかりでこの辺が核心部か?
ようやく初めての左岸斜面への高巻きとなった。踏み跡ロープ有り。

(高巻きが続いたので記憶が正確でなくこれ次行の記述は自信がない)
そして、すぐ右高巻き。 左高巻き、ロープ有り。

右への高巻きの下降点で持参したロープを使おうかと考えたが、
なんとか行けると判断、幸いに無事下りた。

1110休む

1150
今回で最も大きな淵と小さな滝のある地点。淵は深く、きれいで
夏ここで泳いだら気持ちよさそうだ。淵までいくが、こえる足ががりは
見いだせず、高巻くルートを検討。左岸斜面とする。
滑落しそうな斜面を慎重にあがる。 足場が枯葉と土で覆われていて
スリップ。手で何とか体重を支え、持ちこたえた。今日一番のヒヤリ。
1230あっけなくエスケープ地点到着
次にまた左斜面を今回で一番高く上がり、国土調査の青標識のある踏み跡
に入った。 この辺で、左すねの筋肉がピクピクしてきた。急斜面の
の足場確保でかなりこの筋肉を酷使したためだろう。
これまでに比べ本当になだらかな下降の踏み跡を辿ったら、見覚えのある
エスケープ地点にでた。 時間があっという間に過ぎた充実の約4時間。

日差しが差し込むここエスケープ地点は1/27に比べ風が無く、暖か。
無事遡行を終え、緊張も解けホッ!、ビールで乾杯。
体験してから再度シモン&ぼとく両氏の報告を二人で読む。
一日で一気に行ったシモンさんの体力と気力にはやはり脱帽と感想一致。

ようやく奥竜神川の下半分が終わりました。
やはり、緊張する場面も多く、なかなかしょっぱいコースでした。
残り上半分はなんとか今季中を目指します。

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